【文法レッスンシリーズ9】複合過去(passé composé)と半過去(imparfait)の使い分け
NHKCDブック ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法(以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。
少し時間が空きましたが第9回は「複合過去と半過去の使い分け」です。
※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。
slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com
さて、フランス語で過去を表すための文法は実に様々です。
今回のレッスンで取り扱う「複合過去」と「半過去」のほか、近接過去や大過去、さらには最近の文法書では扱われない「単純過去」というものもあります。
ただ、複合過去と半過去は過去を表す表現のなかでも基本中の基本です。
普通に勉強していもかなり早い段階で学びますが、中級になっても「この場合にはどれを使うのかな?」と迷うことも結構あります。
というわけで、今回は改めてその使い分けを学びたいと思います。
それでは早速今回のレッスンです。
1 おさらい
さて、まず、複合過去と半過去、それぞれの活用の復習をしておきましょうか?
(1)複合過去(passé composé)
j'ai regardé
tu as regardé
il a regardé
nous avons regardé
vous avez regardé
ils ont regardé
(2)半過去(imparfait)
je regardais
tu regardais
il regardait
nous regardions
vous regardiez
ils regardaient
2 複合過去と半過去の使い方
それでは、複合過去と半過去はそれぞれどういう時に使うのでしょうか?
ちょっとタイトルと順番が逆になりますが、まずは半過去から。
(1)半過去
半過去は、まず過去の状況を詳述するときに使います。
例:Quand il était jeune, il était très beau.
Hier, il pleuvait.
また、過去の習慣を述べるときにも使います。
例:Avant, j'allais au bureau en voiture.
(※今は車では行っていない)
なお、半過去の前には、よく pendant que が使われることが多いです。
(2)複合過去
これに対して、複合過去は、一定の期間を持った動作・動きを説明するときに使います。 動作の最初と最後が明確になっている場合ですね。
例:Elle a regardé la télé hier soir.
Soudain, il a freiné et elle est tombée sur moi.
また、過去に続いていたことに終止符を打つような動作も表します。
例:Un jour, j'ai eu un accident.
複合過去は、以下のような時を表す言葉とともに使われることが多いです。
quand, tout à coup, soudain, brusquement, à ce moment-là, un jour...
(3)まとめると・・・
と、ここまで原則を述べてきましたが、結構難しい問題なんですよね。
特に、私の感覚だと、過去の習慣のような感覚でも始点と終点がはっきりしている場合にはやっぱり複合過去を使うんですよね。
例:J'ai veçu en France pendant 10 ans.
また、基本的に quand を使うときには複合過去が原則だというイメージがありましたが、よく考えると quand j'étais étudiant,...という言い回しは結構使っていて絶対ではないな、と思ってみたり。
原則を覚えつつ、実際に読んだり、使ったりしていくしかありません。
3 終わりに
今回は、複合過去と半過去の使い分けについて学びました。
基本的なルールを学んだだけですが、実際の作文では迷うことも多いと思います。
ここは様々な文を読んで暗記してセンスを磨いていくしかありません。
ちなみに、以前紹介した、ケータイ「万能」フランス語文法では、複合過去を「点の過去」、半過去を「線の過去」ということで説明してあります(160~161ページ)。
こうしたイメージを持っておくのもいいかと思います。
それでは、また次回。
A la prochaine fois !
前回の記事はこちら。
slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com