【文法レッスンシリーズ1】代名動詞の複合過去形 les verbes pronominaux (passé composé)
ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法 ( )
に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。
第1回は「代名動詞」les verbes pronominaux の複合過去を取り扱います。
1 基本事項のおさらい
そもそも前から思っているんですが、文法用語って難しくないですか?
「代名動詞」って何よ、という感じですよね。
(フランス語だと、les verbes pronominaux)
学習が進んでいくにつれなんとなく「普通の動詞の前にmeとかteとかseのようなやつがつくやつね」という感じでテキトーに理解していくわけですが...
英語でいうとoneselfのようなものでしょうか。 フランス語の場合には動詞の前に置き、そして英語よりも頻繁に出くわすような気がします。
用法としては以下の2つが主なものです。
- 行為が自分に返ってくるもの(les verbes réfléchis)。 つまり、主人公がその人自身に対して行為を行なっているものですね。例えば、Elle se regarde dans le miroir といった使い方です(彼女が見えているのは鏡の中の彼女自身)。
- もう一つは、相互的な使い方(les verbes réciproques)。つまり、複数の人がお互いに何かしらのアクションをするという使い方です。例えば、Ils se regardent といった使い方です(彼らはお互いに見つめ合っている)。
活用としては、次のようになります。
※雑談ですが、この代名動詞の説明の際に各種文法書で相当の確率で使われるのが se réveiller です。みんな使いすぎ!(と言いつつ自分も使う。)
je me réveille
tu te réveilles
il / elle se réveille
nous nous réveillons
vous vous réveillez
ils / elles se réveillent
ちなみに、否定形の時の順番は以下のようになります。
Je ne me réveille pas tôt.
2 今日の本題:代名動詞の複合過去形
さて、今日の本題は題名動詞の複合過去形でした。
複合過去 passé composé は、過去の行為を話す際の基本となる時制で、しばしば昨日、とか、先週、とか時を指し示す言葉とともに使われるんでしたよね。
普通の動詞であれば avoir と動詞の過去分詞を組み合わせて使うんですね。(J'ai organisé la fête d'anniversaire. )
さて、では「今日は遅く起きた」のように代名動詞で過去のことを言いたくなるときはどうでしょうか。
・・・そうです、常に動詞êtreを使うんですね
je me suis réveillé,e
tu t'es réveillé,e
il / elle s'est réveille,e
nous nous sommes réveillé(e)s
vous vous êtes réveillé(e)s
ils / elles se sont réveillé(e)s
注意事項としては、通常、過去分詞の方は再帰代名詞se (結局は主語)の性・数と一致するということです(難しい言葉でいうと、se が直接目的語の場合には過去分詞の方は再帰代名詞se (結局は主語)の性・数と一致するということになります。)。
これ、文法規則としては知っている、という人でも意外と作文などをしていると忘れてしまうことがあるんですよ。
私も白状すると、この手のエラーを作文するときに結構してしまいます。
こちらも否定形だとこうなります。
Je ne me suis pas réveillé tôt.
3 終わりに
今日は代名動詞の複合過去について学習しました。
代名動詞ってなかなか日本語にない概念なんで結構難しいと思うんですよ。
なんども自分で使ってみて慣れていくしかないですね。
ちなみに私が個人的な経験として腑に落ちたのが、se voir を使った表現ですね。
On se verra demain(la semaine prochaine) じゃあ明日(来週)
とかよく使います。
私の妻は留学中に妊娠してたんですが、その際に
私:Elle est enceinte. 彼女妊娠してるんだ〜
相手:Oui, ça se voit ! そりゃわかるよ!(おなか大きいからね)
みたいな会話があったりして、「へえ、そう言う風に使うんだ〜」とか。
奥が深い代名動詞の使い方。少しずつマスターして行きましょう。
それでは、また次回。
A la prochaine fois !