少しずつでもフランス語マスターを目指す!

フランス語にまつわるあれこれを書いていくブログです。

フランス語の辞書は何を使うか(その3)

フランス語の辞書は何を使うか?についてのエントリーを続けます。

その3まで来ましたがこのシリーズは一体どこまで伸びることか・・・

(どこかのタイミングでまとめたいと思います)

 

これまでは白水社の「ディコ仏和辞典」、旺文社の「ロワイヤル仏和中辞典」を紹介しましたが、これらは仏和辞典ですね。フランス語の単語の意味を日本語で解説している辞書です。

今回は「仏仏辞典」について書いていきたいと思います。

 

仏仏辞典ってなに?

「仏仏辞典とは何か」と言えば、フランス語の見出し(検索語)について、フランス語でその意味を説明したもの、ということになりますが、私たちフランス語学習者が注意したいのは、仏仏辞典といっても、

  • ネイティブのフランス人が普通に国語辞典として使うもの
  • 外国語としてフランス語を勉強している人(私たちのような人々)向けに作られたもの

の2種類があるということです。

そして、フランス語学習者が最初に買うべきはまず後者(学習者向け仏仏辞典)ということになります。

 

なぜ仏仏辞典を使うのか?

いやーなんででしょうね(笑)?

ある程度初心者の段階を脱したら、参考書や試験対策本では仏仏辞典を使うように勧められます。これはフランス語に限らず英語などでも同じではないでしょうか。

よく言われるのが、実際に学習対象となっている言語で解説されている(つまり言い換えされている)ことを繰り返し学んで行くうちに、表現の豊富さやニュアンスなどが向上していくから、というものです。

また、フランス語の文書は同じ言葉や表現の繰り返しを嫌うので、私自身も「同じことを言いたいんだけど他に何かいい表現がないかな〜」などという時に仏仏辞典を開きます。

さらにより実用的な観点として試験の際に持ち込みが可能とされているものがあるからということがあります。例えばDALFのC1の試験では口頭試験の準備の際、仏仏辞典を使用することが認められています(ただし普段から引き慣れていないといきなり試験で使いこなせませんし、そもそも時間がないのでそんなに頻繁に辞書を引く、といったことは結局あまりないのですが・・・)

 

ラルースやさしい仏仏辞典NIVEAU1

それではまず紹介するのは、駿河台出版社「ラルースやさしい仏仏辞典NIVEAU1」です。

ラルースやさしい仏仏辞典NIVEAU1 - 駿河台出版社

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確かこの辞書を知ったきっかけとしては、フランス語検定(2級とか準1級とかくらいのレベルだったと思いますが忘れてしまった・・)の公式本のなかに、「この辞書を引きまくれ」というアドバイスがあったからでした。

 

駿河台出版社の公式ページでは、以下のような説明があります。

Dictionnaire du Francais langue etrangere NIVEAU1の縮刷復刻版。見出し語約2815語、関連語・派生語など合わせ約7700語で説明されている、外国人のための仏仏辞典。各単語にそった愉快なイラストが多数入っている。

辞書の名前が、「Dictionnaire du Francais langue etrangere NIVEAU1」、すなわち「外国語としてのフランス語辞典、第1段階」となっているとおり、掲載されている語はフランス語の基本的な運用に必要な語に厳選されています。特に名詞よりも動詞や形容詞、文法語(前置詞や代名詞など)といった語の割合が多くなっています。

 

この辞書の特徴的な点は、普通の辞書のように見出しのあとに意味の説明があるのではなく、まず例文が出てくる点です。

つまり、以下のような順番で解説されています。

  1. 見出し語
  2. 文法事項(G:Grammaire)
  3. 意味(S : Sémantique)
  4. 語彙(L : Lexique) ※例えば、単語の派生語 arriver 1「到着する」に対するarrivée「到着」など

 

文章で説明してもなかなかわかりづらいかと思いますので、とりあえず以下の例を見てみて下さい。ちなみに上の公式ページも「各単語にそった愉快なイラストが多数入っている。」とあるとおりイラストはめちゃめちゃ多いです。

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どうでしょうか。

ただ、これ「やさしい仏仏辞典」と書いてありますが、実際に使いこなすのは中級以上にならないと結構難しいと思います。仏検公式問題集では、確かここに出てくる例文を地道に繰り返して暗記せよ!と書かれていたような気がしますが、まじめに取り組むと相当力がつくのは確かでしょう。

なお、この辞書はサイズ的には相当小さい辞書になります。横10センチ、縦15センチくらいで持ち運びには便利です。

私自身は使い込んだという感じではないですが、今でもたまにパラパラと開いては読んだりしていますね。

 

ちなみに、仏検公式問題集では、正確には、「ラルースやさしい仏仏辞典NIVEAU2」の方が勧められていたような気がしますが、残念ながら当時も今も絶版(休止)になっているようで、amazonなどで中古品を結構高い値段で買うしかないようです。

 

ラルースやさしい仏仏辞典 NIVEAU2

 

今回は、駿河台出版社「ラルースやさしい仏仏辞典NIVEAU1」の紹介でした。

A la prochaine fois !