少しずつでもフランス語マスターを目指す!

フランス語にまつわるあれこれを書いていくブログです。

【文法レッスンシリーズ11】知覚動詞 verbes de perception

ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法(以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。

第11回は「知覚動詞 verbes de perception 」です。

 

※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

それにしても毎日暑いですね。

何をするにしてもまったくやる気が起きません。

フランスにいるときには、夏に長いバカンスが取れますし、そもそもここまで蒸し蒸ししないのがよかったのですが、ここは日本。なんとか耐えるしかないですね。。 

 

さて、今回取り扱う知覚動詞とは、

voir, regarder, entendre, écouter, sentir,

など、「見る」、「聞く」、「感じる」などの動詞を指します。

感覚動詞とも言われます。

以前のレッスンで使役動詞・放任動詞(faire, laisser 〜させる。〜させておく。)を学びましたが、今回の知覚動詞も不定詞を従える動詞」ということが言えます。

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

  

それでは早速見て行きましょう。

 

1 知覚動詞の構文

 知覚動詞は、以下の構文によって「〜が・・・するのを(見る)(聞く)(感じる)」

といった意味を表すことができます。

 

voir, regarder, entendre, écouter, sentir  + 名詞 + 不定

 

いくつか例を見て行きましょう。

 

例:Je regarde la pluie tomber.  雨が降るのを眺める。

 

  De ma chambre, je vois les gens travailler dans l'immeuble d'en face.

       私の部屋からは、向かいの建物で人々が働いているのが見える。

  

  J'écoute Clara jouer du piano.

       私はクララがピアノを弾くのを聞く。

 

  Je sentais la colère montrer en moi.

       私は怒りが込み上げて来るのを感じた。

 

2 ちょっとした注意点

このように便利な知覚動詞ですが、いくつか注意点があります。

 

(1)不定詞が自動詞の場合

例えば、上の例 Je regarde la pluie tomber で言えば、以下のように不定詞の方が先に置かれる場合もあります。

例:Je regarde tomber la pluie.

 

(2)「〜が」が代名詞の場合

「彼が」、「彼女が」とかいう場合ですね。

この場合には、直接目的語の形で知覚動詞の前に置かれます。複合時制の場合には過去分詞の数・性の一致があることに注意です。

 

例:Je les ai vus traverser la rue rapidement.

  私は彼らが急いで通りを渡るを見ました。

 

(3)「〜が」の部分が不特定な人の場合

誰だかよくわからないけど不特定の「(人)が」という場合です。

この場合には、「(人)が」という部分が省略される場合があります。

 

例:J'entends frapper à la porte.

       (誰がか)ドアをノックするのが聞こえる。

  

3 終わりに

今回は、知覚動詞について不定詞を従う場合の表現について学びました。

実は、〜が・・するのを聞く、見る、感じる、といった表現は、不定詞の代わりに<qui +文>などでも表現できます。

同じようなことをどのように表現するか、これが言葉の面白いところですね。

 

それでは、また次回。

A la prochaine fois !

 

 

前回の記事はこちら。

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

ワールドカップ・フランスが優勝!でもちょっともやもや感が残る決勝戦。。。

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さて、今年のワールドカップ。

見事フランスの優勝で終わりましたね。

 

大会が始まった時には、2年前のEURO2016の思い出を書いていたんですが。

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

まさか期待どおり本当に決勝まで勝ち進んで優勝してしまうとは。。

そして2年前のようにフランス有利という予想もあって心配もしていたんですが。

 

ネット上でも、優勝してお祭り騒ぎになっているフランスの様子が映し出されていて、昨日はさぞかし盛り上がったんだろうなあ、と想像していました。

 

私も昨日は決勝戦を見ていました。

で、スコアの上では4対2とフランスが完勝になっているわけですが、私的には非常にモヤモヤが残る決勝でした。

そもそも試合中からずっとモヤモヤ感を持ちつつ見ていたんですが、風呂に入っているときになんでだろう?とずっと考えていてやっとわかったので、以下にそのモヤモヤポイントをいくつか述べたいと思います。

 

1 そもそも基本的にクロアチアの方が魅力的なサッカーをしていた。

私はフランス留学で2年間フランスに暮らし、今もフランス語を勉強し、フランス文化やフランスという国にも(基本的には)ポジティブな印象を持っています。

ただし一方で、そもそも昔はサッカー部で攻撃的MFだったんですよ。

なので、基本的にはフランスを応援しつつも、サッカーファンとしてやっぱり「いい試合」「面白い試合」が見たい

 

そして、私の中ではフランスチームの強さというものを決勝トーナメント1回戦のアルゼンチンとの試合でとても印象に残っていたので、(「作戦」としてフランスが攻められていること自体には別にいいけど)鋭いカウンターやパス連携のうまさ、といったものを期待していたんですよ。

ただ、少なくとも前半はセットプレーによる得点以外にはあまりいいプレーは見られなかったと思うし、ミスも多かったように思えました。

さらに、後半フランスが追加点を入れた後は、クロアチアも段々これまで疲労からか動きが鈍くなってきて、フランスもひたすら引いて守っているし。。。

んー、フランスが優勝したこと自体はとてもよかったのですが、最後まで汗にぎる試合ではなかったですね。

まあ、私が、ワールドカップの決勝戦に過剰な幻想を抱きすぎ、ということですかね。

 

ただ、これだけは言っときますが、後半のポグバ、ムバッペのゴールは文句なしに素晴らしかったと思います。

 

2 1点目のFKを得たグリーズマンのファウル判定が。。

これはツイッターなどでも散々言われているようですが、1点目のFKを得た場面は、ビデオを確認すると明らかにファウルではありませんでした。

実際にリアルタイムでも何度かプレーが再放送されていましたが、グリーズマンペナルティエリアの前で一旦ボールを受けると、一旦止まって、相手がアタックにくるのを待って自らダイブをしているのは明確です。

 

むしろここをVAR(ビデオ・アシスタント・レフィリー)で確認すべきだったんじゃないの?、という気がします。

 

今回の大会ではVARが導入され、それによって流れが変わる試合もありましたが、結局は審判にそのテクノロジを使うかどうかが委ねられており、今後はその運用というのも課題でしょうね。

2点目のハンドによるPKの場面では、審判は一旦流したものの、フランス側の猛抗議でVARを使い、それでPKになったわけですもんね。

 

正直、前半は本当にクロアチアがいい流れを作っていたので、フランスを応援していても、あの瞬間は主審に対して「あの判断はないわー」と思っていました。

(ちなみに2点目のPKを与えたハンドの判断自体は、(クロアチアに悪いけど)「超微妙だけどファウルになってもしょうがないもの」だと僕は思っています。)

 

3 決勝戦の最後の1点:GKロリスの超凡ミス 

これはね、正直笑うしかなかったですね。

(いや、誰にでもミスはありますし、しかも舞台はワールドカップの決勝ですけど、いくらなんでもという感じがします)

そもそも足元の技術としてフィールドプレーヤーとキーバーでは全く違うわけですから、向かってくる敵を簡単にかわせるわけないんですよ。

どこでもいいので大きくクリア、の場面でしょう。

 

今大会はフランスチームはキャプテンであるロリスの的確な判断と大活躍でここまできていると思っていたので、残念でならないです。

 

個人的には今大会のGKで一番間抜けをやってしまったのは、ドイツ対韓国戦の一番最後のシーン(負けるとGL敗退が決まるドイツは、GKも含めて全員参加で最後の攻撃をする。しかし、GKがボールを韓国に奪われ前線にロングパスして無人のゴールに吸い込まれた、というシーンです)と思っていたのですが、それはあくまでも全員参加のリスクなのでね。。。

GKにバックパスされたものを取られてゴールされるというのは、小学生のサッカーじゃないんだからやっぱりダメでしょう。

 

まとめ

せっかくフランスが勝ったのに愚痴ばっかりになってしまいました笑。

が、結論としては、フランス優勝おめでとう!には全く変わりありませんので。

 

それにしても、まだまだ若いチームです。

2年後のEURO2020も4年度のカタールでのワールドカップでも本当に楽しみです。

 

それではまた。

A la prochaine fois

 

【文法レッスンシリーズ10】「結果を導くtellement / si / tant ....que ~」

ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法 (以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。

第10回は「結果を導くtellement / si / tant ....que ~」です。

 

※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。

 

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

 

さて、今回取り扱う tellement / si / tant については、単独でもそれぞれ「それほど、そんなに、とても」といった意味を持ちます(si については、仮定・条件を表すときや間接疑問を導く(〜かどうか)といった意味での使われ方をすることも多いですが)。

これらのtellement / si / tantと que を組み合わせることにより、「あまりに〜なので、(その結果)〜だ。」というという意味の構文を作り出すことができます。

 

それぞれの使い分けは何を修飾するかによって変わってきます。

今回のレッスンでは、それぞれの使い方を見ていくことを見ていきましょう。

 

1 tellement

 tellement は一言で言うと万能です(笑)。

形容詞、副詞、動詞、名詞を修飾する全ての場合で使うことが可能です。

 

例:形容詞

 J'étais tellement fatigué que j'ai somnolé dans le bus.

 私はあまりにも疲れていたので、バスの中で居眠りをした。

 

例:副詞

 Elle a parlé tellement vite que je n'ai pas tout compris.

    彼女はあまりにも早口で話したので、私には全部はわからなかった。

 

例:動詞

 Il a tellement changé que je ne le reconnais pas.

   彼はすっかり変わってしまったので彼だとわからないほどだ。

 

例:名詞

 J'ai tellement de travail que je n'ai même pas le temps de prendre le déjeuner.

   あまりに仕事が多いので昼食をとる時間すらない。

 ※名詞を修飾する場合には、tellement de の形をとります。

 

2 si

次に si ですが、形容詞と副詞を修飾する場合に使うことができます。

 

例:形容詞

 Ce problème est si difficile que tout le monde n'a pas pu le résoudre.

 この問題はとても難しかったので、みんな解けなかった。

 

例:副詞

 Il faisait si chaud que j'ai ouvert la fenêtre.

    あまりに暑かったので私は窓を開けた。

 

3 tant

最後に tant です。

これは si の反対で、動詞と名詞を修飾する場合に使うことができます。

 

例:動詞

 J'ai tant parlé que j'ai la gorge sèche.

   しゃべりすぎてのどがガラガラだ。

 

例:名詞

 Il y a tant de monde qu'on n'avance pas.

   すごい混雑で前に進めない。

 ※名詞を修飾する場合には、tant de の形をとります。

 

 

3 終わりに


今回は、結果を導くtellement / si / tant ....que ~の使い分けについて学びました。

こうした事項は文法書のなかでも独自の項目がないことが多いのですが、日常生活でも結構使う表現ですので、まとめて覚えておくと便利です。

 

 

それでは、また次回。

A la prochaine fois !

 

 

前回の記事はこちら。

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【文法レッスンシリーズ9】複合過去(passé composé)と半過去(imparfait)の使い分け

NHKCDブック ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法(以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。

少し時間が空きましたが第9回は「複合過去と半過去の使い分け」です。

 

※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。  

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

さて、フランス語で過去を表すための文法は実に様々です。

今回のレッスンで取り扱う「複合過去」と「半過去」のほか、近接過去や大過去、さらには最近の文法書では扱われない「単純過去」というものもあります。

 

ただ、複合過去と半過去は過去を表す表現のなかでも基本中の基本です。

普通に勉強していもかなり早い段階で学びますが、中級になっても「この場合にはどれを使うのかな?」と迷うことも結構あります。

というわけで、今回は改めてその使い分けを学びたいと思います。

 

それでは早速今回のレッスンです。

 

1 おさらい

さて、まず、複合過去と半過去、それぞれの活用の復習をしておきましょうか?

 

(1)複合過去(passé composé)

j'ai regardé

tu as regardé

il a regardé

nous avons regardé

vous avez regardé

ils ont regardé

 

(2)半過去(imparfait)

je regardais

tu regardais

il regardait

nous regardions

vous regardiez

ils regardaient

 

 

2 複合過去と半過去の使い方

それでは、複合過去と半過去はそれぞれどういう時に使うのでしょうか?

ちょっとタイトルと順番が逆になりますが、まずは半過去から。

 

(1)半過去

半過去は、まず過去の状況を詳述するときに使います。

例:Quand il était jeune, il était très beau.

       Hier, il pleuvait.

 

また、過去の習慣を述べるときにも使います。

例:Avant, j'allais au bureau en voiture.

(※今は車では行っていない)

 

なお、半過去の前には、よく pendant que が使われることが多いです。

 

 (2)複合過去

これに対して、複合過去は、一定の期間を持った動作・動きを説明するときに使います。 動作の最初と最後が明確になっている場合ですね。

例:Elle a regardé la télé hier soir.

       Soudain, il a freiné et elle est tombée sur moi.

 

また、過去に続いていたことに終止符を打つような動作も表します。

例:Un jour, j'ai eu un accident.

 

複合過去は、以下のような時を表す言葉とともに使われることが多いです。

quand, tout à coup, soudain, brusquement, à ce moment-là, un jour...

 

(3)まとめると・・・

 と、ここまで原則を述べてきましたが、結構難しい問題なんですよね。

特に、私の感覚だと、過去の習慣のような感覚でも始点と終点がはっきりしている場合にはやっぱり複合過去を使うんですよね。

例:J'ai veçu en France pendant 10 ans.

 

また、基本的に quand を使うときには複合過去が原則だというイメージがありましたが、よく考えると quand j'étais étudiant,...という言い回しは結構使っていて絶対ではないな、と思ってみたり。

原則を覚えつつ、実際に読んだり、使ったりしていくしかありません。

 

3 終わりに

今回は、複合過去と半過去の使い分けについて学びました。

基本的なルールを学んだだけですが、実際の作文では迷うことも多いと思います。

ここは様々な文を読んで暗記してセンスを磨いていくしかありません。

 

ちなみに、以前紹介した、ケータイ「万能」フランス語文法では、複合過去を「点の過去」、半過去を「線の過去」ということで説明してあります(160~161ページ)。

こうしたイメージを持っておくのもいいかと思います。

 

それでは、また次回。

A la prochaine fois !

 

前回の記事はこちら。

 

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

 

フランス留学するだけフランス語力が上がることはない、という話と留学時に気をつけること。

今週は忙しくほとんど更新ができなかったんですが。。。

 

以前、ドイツ在住のフリーライター雨宮さん(雨宮@フリーライター🇩🇪 (@amamiya9901) | Twitter)のツイートでこんなことが呟かれていました。

 

 

これはねー、本当にそうなんですよ。

外国にいっただけでその国の言葉が喋れるようになることはありません。

まさに僕が実例ですが笑、油断すると、何年もいるのに挨拶と買い物で必要な程度の言葉しか覚えていない、ということになりかねません。

やはり外国語を習得するには地道な勉強しかないんですね。

 

そうするとその国に留学する、ということには一体どういう意味があるのか

以前紹介した記事で「英語達人塾」という本を紹介しましたが、

slowmotion-fmxx-society.hatenablog.com

 

そのなかでは、留学時の心得が3つポイントとして挙げられているので簡単に紹介します。まあ、これを実践するのが難しいのですが・・・

(P158)

 

1 しっかりと下準備をする。

そりゃそうですよね。

漫然と行き、漫然と帰ってくるだけでは本当に身につきません。

日本にいるうちから文法を勉強し、語彙力をつけ、音読を繰り返し、といった地道な勉強をしっかりとやっておく必要があります。

また、留学先のこともよく調べておく必要があります。

得意な分野、どういう教授がいるのか、周りの環境、などなど、今はインターネットで相当調べることが可能ですし、できれば実際に留学した人からの意見を聞いてみるのが一番です。

 

2 かぶれるな。

これはなんのことか。

ようするに、外国に滞在して何ヶ月かすると「何となく周りと会話が通じ」、自分もいっぱしの話者になったような錯覚に陥ることがありますが、これを戒めているわけです。

そうした感覚の多くは、特定の生活環境に関する共通の知識に助けられて話が噛み合っているだけのでことで本当の意味での力はついていないというわけです。

 

さらに、留学先の言語文化にかぶれ、その環境下における母語話者の俗語などを真似て得意になってしまうこと。

いますよねー、こういう人。

私はこのこと自体は、コミュニティへの適応という意味でまったく悪いことではないと思いますが、やっぱり場面場面に応じた適切な言葉の使い方をしっかり学ぶなど、客観的であることは重要だと思います。

やっぱりちょっと改まった場で「これって半端なくね?」みたいなことは言いたくないじゃないですか笑。

 

3 外に出る。

「英語達人塾」では、日本にいる時には文法や読解が効率がよく、外国では、耳と口を鍛えるのが効率がよい、ということで積極的に外に出てイベントや勉強会などに参加することを勧めています。

確かに英語ならまだしも、フランス語なんて本当に気をつけないと日本での日常で使う機会なんてほとんどありません。

(最近は外国人観光客がどんどん増えてきているので東京では結構フランス語聞く機会も増えてきましたが・・)

以前の記事で外国語学習におけるフィードバックの有効性について書いたものがありますが、留学中はこのフィードバック、つまりインタラクティブなやりとりの機会が転がっていますので、「外に出る」ということはとてもよいことです。

 

 

というわけで今日は雨宮さんのツイートから思ったことを書いてみました。

ではまた。

A la prochaine fois !

 

【文法レッスンシリーズ8】ジェロンディフ Le gérondif

ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法(以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。

第8回は「ジェロンディフ Le gérondif」です。

 

※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。  

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さて、前回の第7回のレッスンでは、現在分詞を扱いました。ジェロンディフは、前置詞の en と現在分詞を組み合わせて使います。

ところで、この「ジェロンディフ」という言葉を最初に聞いた時、私は変な感じがしました。なぜなら、どんな外国語文法でも、いわゆる「文法語」は、日本語に訳されていることがほとんどだからです。

名詞や動詞、形容詞とかもそうですし、過去分詞、現在分詞、さらには複合過去や半過去、接続法、条件法などなど。

ここまで頑張っているのになぜか gérondif は「ジェロンディフ」のまま笑。

 

日本語にするのが難しい、ということなんでしょうか。

試しにざっとネットで調べても、その語源とか、「あえて日本語にすると、◯◯だ」みたいなのは出てきません。

「ジェロンディフとは、こういう使い方をします」という解説から始まっているものばかりです。

また分かったら書いてみようと思います。

 

それでは早速今回のレッスンです。

 

1 ジェロンディフの作り方

ジェロンディフは、前置詞の en と、動詞の現在分詞を組み合わせて作ります。

現在分詞については、前回のレッスンで既に学びました。

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ジェロンディフは人称・時制によって変化しません。

ジェロンディフの主語は、主文の主語と同じになります。

 

例:Il écoute de la musique et il court.

>> Il écoute de la musique en courant. 彼は走りながら音楽を聞く。

 

ちなみに否定文での順番にも気をつけましょう。

 

例: On a moins d'accidents en ne couduisant pas vite.

 

2 ジェロンディフの使い方

 さて、ジェロンディフはどういう時に使うのでしょうか?

主に同じ主語となる人が何かを同時に行っていること(同時性)を表す場合に使います。また、方法・手段を表す場合にも使います。

 

例:

同時性:Il mange en regardant la TV. (= Il mange et il regarde la TV en même temps.)

方法:J'ai maigri en faisant un régime et du sport. ( explication comment j'ai maigri.)

条件En conduisant moins vite, on a moins d'accidents. ( si on conduit moins vite, on a moins d'accidents.)

 

なお、en の前に tout をつけるとより同時性が強調されて、「〜したのに」とか、「〜なのに」といった対立のニュアンスが出てきます。

 

例:Tout en travaillant beaucoup, j'ai échoué à l'examen.

 

 

3 終わりに

今回はジェロンディフを学びました。

それにしても、何度も言いますが(笑)、私がペースメーカーとしている「中級文法」は本当にフランス的ではない描写が結構出てくるんですよ。

今回のジェロンディフのダイアログでも、トマはオフィスでサッカーを見ながら試合を見ているんですが、昼ならまだしも、なんですよ。

確かに昼間の仕事中に試合を見ているフランス人はたくさんいると思いますが笑、夜一人で残業でオフィスにいてサッカーを見ている人ってどれくらいいるのでしょう?

多分帰って家で見てるよね。

(あ、でも夜勤だったのかもしれない。)

 

それでは、また次回。

A la prochaine fois !

 

【文法レッスンシリーズ7】現在分詞 participe présent

NHKCDブック ラジオまいにちフランス語 中級をめざす人のフランス語文法

(以下本文中では「中級文法」と言うことにします)に沿って少しずつ文法の復習をしていくシリーズ。

第7回は「現在分詞 participe présent」です。

 

※なぜ文法の復習をしようと思い立ったのかについては、以下の記事をご覧ください。 

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現在分詞は英語でいうと「〜ing」の形ということになるんでしょうか。

英語の場合には初級ですぐ習いますし、会話でも結構使いますが、フランス語の現在分詞(en と組み合わせて使うジェロンディフも)は文法書でも割合後ろの方に出てきますよね。

私もバリバリ使いこなせているかというと微妙です。

今回はそんな現在分詞を見ていきます。

 

 

1 おさらい 現在分詞の作り方

まず、 現在分詞の形には単純形と複合形の二つがありますのでそれぞれ見ていきましょう。ち

 

(1)単純形

現在分詞の語尾は「〜ant」となり、その語幹は直接法現在形の1人称複数形と同じ形になります。つまりnousの時の活用形の語幹に-antをつけることになります。

例:donner >>> nous donnons >>> donnant

       parler >>> nous parlons >>> parlant

       finir >>> nous finissons >>> finissant

 

ちなみに代名動詞の場合も同じですが、seの部分をme, teとはしません。

例:se lever >>> nous nous levons >>> se levant

 

例外はêtre, avoir, savoir の3つです。

être >>> êtant

avoir >>> ayant

savoir >>> sachant

 

(2)複合形

これは、助動詞être, avoirの現在分詞単純形に過去分詞を組み合わせて作ります。

例:ayant parlé

       étant allé(e)(s)

 

複合形は、「〜してから、〜したので」といった動作の完了の意味で使われます。

 

 2 現在分詞の用法

 さて、ではこの現在分詞はどのような使われ方をするのか見ていきましょう。ちなみにこれらの用法は主に書き言葉で使われます。

 

(1)形容詞的な使われ方(名詞を修飾)

これは、関係代名詞 qui と同じような使われ方ですね。

中級文法では以下の例が示されています。

 

例:Je cherche une beby-sitter ayant de l'expérience pour ma fille de trois ans.

三歳の娘のために経験のあるベビーシッターを探しています(une beby-sitter qui a 〜 )

(ところでベビーシッターに当たるフランス語はなんて言うんでしょうか?)

 

(2)副詞的な使われ方(動詞を修飾)

こちらは、原因・理由、条件、譲歩、などの意味を表します。多くは原因、理由を表します。

例:Etant malade, elle n'est pas vunue hier soir.

       病気だったので彼女は昨晩来なかった。(Comme elle est malade)

       

先ほどの複合形を使った表現もあります。

例:Etant déjeuné, il est allé au cinéma.

       昼ごはんを食べてから、彼は映画に行った。

 

ちなみに、現在分詞の主語は必ずしも主文の主語と一致している必要はありません。現在分詞それ自体の主語を持つことがあります。

例:Mon père étant occupé, c'est moi qui fait la cuisine.

       父が忙しいので、私が料理をします。

 

3 終わりに

今回は現在分詞の文章を学びました。

普通はこれに加えてジェロンディフも学ぶのですが、今回はこれまで。

それでは、また次回。

A la prochaine fois !

 

 

 

前回の文法レッスンシリーズはこちら。

 

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